あぁ・・・うちな

崩れた


あの日勝利が言ってた通り、学校帰りの勝利さん看護医学講習は図書館が閉まるギリギリまで続いた。


まさか、それが毎日やとはうちも予想してへんかったけども・・・。



最初のころは楽しかった。


勉強しながらも、たまに少しだけ雑談してみたりもした。



でも、それは日を増すごとになくなっていった。



本格的にやり始めると、ホンマにきつくて、おかげで夜は夢を見る間もなく朝が来てる状態。


えぇのやら、悪いのやら。



幸太には会わへんくなってもうたけど、今はできれば会いたくない・・・かな。



このままの調子で受験まで行きたい。




そして、受験日二日前。



勝利はこの前のAOでどうやら受かったらしい。


うちもそれに追いつくために、今まで頑張ってきたんや。



「実奈子、いよいよあと二日やな。」


隣でうちと同じくらい緊張してるんは、勝利先生。



もうこうなったら、先生でえぇんとちゃうかなってことになりました。


『緊張する』


「そうやな。俺も。」


二人して今からガチガチです。



「さて。もうすぐここ閉まるし、今日はこの辺で帰るか。」


『お疲れさまでした、先生。』

「おう」


なんとなく偉そうなところが少しムカつくねんけど。


今は、仕方ない。


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