あぁ・・・うちな

言いたい、言いたいわ!


でも、言われへんねん!!



「おい!」



その時、後ろから声が聞こえた。


その声は、もちろん勝利。



「おぉ、勝利。さっきはなめたことしてくれたなぁ。」



「うっせぇ。お前らと今は何の関係もないやろ!こっちはこっちで必死に行きとんねん!邪魔すんな!」


「勝利ぃ。それ言うならうちらやってこうやって生きとんねんで。」



薄気味悪い笑みを浮かべて笑ろてる。


こいつら、心底腐ってるで。



「実奈子ちゃん。今はえぇ子気取りですか?」


「「はははっ」」


周りのやつらも笑い始めた。



もぉ、体の震えが・・・止まらへん!


昔のうちやったら、こんな状況どうってことなかったんやのに。



「お前ら、もぉやめぇ!」


「勝利ぃ。今は辞めてもうてるんやろ?それやのに、そんな剣幕してえぇの?」



「うっさいわ!俺は喧嘩はもうせぇへんて決めたんや。普通に生きるんや。お前らとは違う!」



勝利とあいつの会話が段々ヒートアップしていく。



おそらく・・・このままやったら勝利が危ない気がする。




「それは好都合。まぁ、実奈子にもいろいろと腹立つことは山ほどあんねん。けど」



あいつの目つきが一気に変わった。


うちは、あの目を知ってる・・・―――。


< 80 / 114 >

この作品をシェア

pagetop