あぁ・・・うちな
言いたい、言いたいわ!
でも、言われへんねん!!
「おい!」
その時、後ろから声が聞こえた。
その声は、もちろん勝利。
「おぉ、勝利。さっきはなめたことしてくれたなぁ。」
「うっせぇ。お前らと今は何の関係もないやろ!こっちはこっちで必死に行きとんねん!邪魔すんな!」
「勝利ぃ。それ言うならうちらやってこうやって生きとんねんで。」
薄気味悪い笑みを浮かべて笑ろてる。
こいつら、心底腐ってるで。
「実奈子ちゃん。今はえぇ子気取りですか?」
「「はははっ」」
周りのやつらも笑い始めた。
もぉ、体の震えが・・・止まらへん!
昔のうちやったら、こんな状況どうってことなかったんやのに。
「お前ら、もぉやめぇ!」
「勝利ぃ。今は辞めてもうてるんやろ?それやのに、そんな剣幕してえぇの?」
「うっさいわ!俺は喧嘩はもうせぇへんて決めたんや。普通に生きるんや。お前らとは違う!」
勝利とあいつの会話が段々ヒートアップしていく。
おそらく・・・このままやったら勝利が危ない気がする。
「それは好都合。まぁ、実奈子にもいろいろと腹立つことは山ほどあんねん。けど」
あいつの目つきが一気に変わった。
うちは、あの目を知ってる・・・―――。