あぁ・・・うちな
3章
響く音
さっきの場所からしばらく歩いてきた。
そこは人通りも少なくて、喧嘩するには絶好の場所やった。
さてと、久々にやらなあかんのやな。
もう二度と、やることないて思っててんけどな。
「ここでえぇか。そんな時間取るつもりもないしな。」
「ははっ、うける。」
何がうけんねん。
喧嘩のどこがそんなにおもろいねんな?
あいつらがうちの目の前で笑ろてる。
そんな光景は傍から見たらどんな光景に見えるんか気になった。
まぁ、そんなん関係ないねんけど。
「さぁて、実奈子。遊ぼうや。」
不気味な笑顔と共に、そいつがうちに近づいてくる。
バンッ―――
「うっ・・・」
「どないしたん?あの実奈子がこんな姿。雑魚やな。」
「・・・・・・」
一発殴られただけで結構な衝撃やった。
三年間のスランプて結構きついんやな。
「ほら、殴ってこいやっ!」
ドガッ―――
うわぁ・・・ケホッ。
口の中が切れて鉄の味がしはじめた。