あぁ・・・うちな

「キミ!そこでな、にを・・・!?」



警察のおじさんはうちの足元で倒れてる勝利に気付いた。


「おい!これはどういうことや!・・・おい!!」


「っ・・・っ」



「言えない・・・?」


うちはこの時、自分の視界が歪んでることに気がついた。



そして、大量の涙がでてることも。




「キミ・・・」




警察のおじさんがうちを見つめる。



そしてうちは・・・がむしゃらにおじさんに抱きついて、心の中で叫んだ―――。


もう、自分ができることはこれくらいしかない。









「勝利を助けて」



数分後、救急車が来た。


それに勝利とうちが乗り込む。


救急車の中ではいろんな言葉が飛び交う。


それは聞いたことのある言葉から、全く聞いたことのない言葉まで様々。



この前勉強したこともあったような気がする。


でも今は、そんなこと考えてる場合やない・・・。



それからすぐ近くの病院について緊急手術が始まった。



その間うちは警察のおじさんに事情聴取。




「キミは、話せるのか?」


「・・・・・・」



「声は、でないのか?」


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