あぁ・・・うちな

けど、実際はそんなんと全然ちゃう。


元気なんかこれっぽちも無いねん。



ピピッ―――


もう一通メールが来た。

これは、父さんやろ。


いつもそうやもんな。


母さんが送ってきた後は、必ず父さんがメールを入れる。


どうせ同じような内容のくせに、何回もメールしてこんでほしい。



『勉強しっかりガンバってきぃや。父さんも頑張ってくるからな。』


そんなん、勝手にしぃよ。


うちにいちいち言うことちゃうやん。


元気に、頑張ってこい。


そんな言葉、うちに言わんといてよ。



うちの両親は、うちの気持ちに全然気づいてくれへん。


別に、気付いてほしいとも思わへんけど。

もう三年も前のことを、まさか今も引きずってるて思わへんわな。


普通やったら、きっとそうや。



ケータイを閉じて、また空を眺める。


この空の向こうに、幸太はおんねやろな。


何してるんかな。



うちのこと、ずっと見てたりしてな。


んで、うちのこと妬んでたり恨んでたりしてな。



そりゃ、そうやわな。


当然やし。



グーッと伸びをして、立ち上がる。


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