あぁ・・・うちな

うちのせいで、また大切な人が死んでまうん?



そんなん、うちがこれから生きていく意味てないんちゃうかな。


うちなんか、おらへん方がえぇってこと・・・。



「そろそろ、私も戻らんとね。でも、その前に一つ聞きたいことがある。」


おじさんが落ち着いた声で話す。


「この少年がこうなったのは、なぜや。」



そう言って紙とペンを渡してくれた。


ペンを握って、紙を見つめるうち。



なんて書いたらえぇんかわからへんくて。



「えっと、誰がどうしてこうなったか。書いて?」



そう言われて、うちはさっきまでのことを思い出して紙に書いていった。


あいつらの名前も出した。

どうしてあの状況になったんかも書いた。



勝利がうちを護ってくれた証を、そこに記していった。



「ぅっ・・・っ」


「・・・辛い、かもしれへんけど、ここに書いてくれたことで私たちがキミたちを助けることができる可能性が高くなるから。」



優しく語りかけるように言ってくれたその言葉が、うちの胸にスッと入ってきた。



手で目をこすりながら書き進めていく。



そして、全部書き終わった時、おじさんはうちに笑顔で「ありがとう」て言うてくれた。



「これで、キミたちのために仕事をするから。任せてや。」


それからおじさんはうちらの前から帰って行った。



静かになった病室。


そこに寝ている勝利。


目ぇ、覚ましてや・・・勝利。


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