”さよなら”なんて言えなくて





暖かな光。
窓際の壁に寄り掛かりながら眠る蒼。
その腕にはノートが抱かれている。
  


「蒼。」



蒼の目の前にしゃがむ。
  



「こんなとこで寝るなや。風邪引くで。」



蒼の頬をかるく突っつく。
   




「し…信五。」






ぼやけた視界の先に映る信五の姿。






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