可愛い男子と恋愛



大空と話さなくなって、気づいたら二週間が経とうとしていた




このままじゃ、本当に何もないまま終わっちゃうよ…




どうしようもなくて落ち込んでいる私を見て、優実が小さく溜め息をついてから、私の頭をポンッと叩いた



「まったく、しょうがないなぁ……菜子、一回だけチャンスあげるから、それで何とかしなさい」



チャンス?



「夏休み入ってすぐの夏祭り、あたしが計画してあげるから、菜子は日向に告白すること。いい?」




夏祭り…


夏祭りって、丁度一週間後だ…




「菜子がホントに日向と恋人になりたいと思うなら、告白できるはずだよ」




うん…


大空と恋人になりたいよ



ここ二週間、大空と話さなくなっただけで、スゴく寂しかった



心にポッカリ穴が開いたみたいで、何をしても全然やる気がしなくて




やっぱり私には、大空しかいないんだと思ったんだ




「優実…私、頑張るよ。今度はちゃんと、逃げないで頑張るから…」


「ん、その意気だ!」





今度こそ、私の気持ちを伝えるんだ




< 87 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop