オレは妹に恋をする
そう言った私に、

恭兄はため息をついた。


「・・・わかった」

・・・

帰っていく恭兄の後姿を見つめる。

・・・

帰って何を話したらいいのか・・・

あの手紙はきっと読んだはず。

恭兄は、

私の気持ちをわかってはくれないのかな?

・・・

龍といる間も、

そんな事ばかり考えていた。


「…小百美」

「・・エ?何龍?」

「心ここにあらずって顔してるぞ?」

「・・・ごめん」


私が謝ると、

龍は微笑んで首を振った。
< 91 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop