オレは妹に恋をする
「オレが好きなのは

小百美だって言ったじゃないか」


「私・・ね?

恭兄には、幸せになってもらいたいの。

幸せになる為には、

私が傍にいちゃいけないって思った」



今にも流れだしそうな涙を、

必死に堪えた。



「そんなの勝手に決めるな。

小百美がいるから、幸せなんじゃないか。

オレの傍にいてくれよ」



…今にも胸が張り裂けそうだ。



「・・・だめだよ。

私は恭兄の、妹だよ?」


「・・・」

「私、来月から、

高校の寮に引っ越すことにしたから」

恭兄の驚いた顔。

…無理もない。
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