Beyond Your Imagination


…ヤバイ。

震える足を動かして私はステージへ向かった。

…そう。遂にキーボードパートの時になったのだ。

先程のベースでは真田先輩は去年組んでいた人
秋山くんは夏目くんという結果に。

夏目くんも春日くん同様ダブりがあったが
夏目くんが秋山くんを選んだため、成立した。


「それでは"宣告者"の皆さん、始めて下さい」


開始のアナウンス。
キーボードパートに緊張が走る。

中には秋山くんもいた。


アキ「…ぁ」


観客席に、有里くんが見えた。
隣に琥晴先輩もいる。


…ザワッ。


アキ「…?」


ざわつく観客席。
琥晴先輩の驚く顔が見えた。


…コツ。


誰かの足音が私の後ろで止まった。

それと同時に、観客席が静まる。





??「…俺とまた、やってくれないか?
俺は…君のキーボードが欲しい」


私に向かってそう、言ったのは。





アキ「秋山…くん…?」


振り返った先には

キーボードとしてでなく"宣告者"としての秋山くんがいた。


< 104 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop