Beyond Your Imagination
…ヤバイ。
震える足を動かして私はステージへ向かった。
…そう。遂にキーボードパートの時になったのだ。
先程のベースでは真田先輩は去年組んでいた人
秋山くんは夏目くんという結果に。
夏目くんも春日くん同様ダブりがあったが
夏目くんが秋山くんを選んだため、成立した。
「それでは"宣告者"の皆さん、始めて下さい」
開始のアナウンス。
キーボードパートに緊張が走る。
中には秋山くんもいた。
アキ「…ぁ」
観客席に、有里くんが見えた。
隣に琥晴先輩もいる。
…ザワッ。
アキ「…?」
ざわつく観客席。
琥晴先輩の驚く顔が見えた。
…コツ。
誰かの足音が私の後ろで止まった。
それと同時に、観客席が静まる。
??「…俺とまた、やってくれないか?
俺は…君のキーボードが欲しい」
私に向かってそう、言ったのは。
アキ「秋山…くん…?」
振り返った先には
キーボードとしてでなく"宣告者"としての秋山くんがいた。