Beyond Your Imagination
†秋山俊side†
初めて会ったキーボードの同級生。
その顔は不安で一杯のように見えた。
誠也に弾けと言われ鍵盤に指を添える彼女の指は…震えていた。
意を決したような顔をした後
彼女は弾き出した。
アキ「…」
シュン「!」
彼女の音を聴いた瞬間
俺は不思議な感覚に陥った。
…決して上手いという訳ではない。
でも、曲を良く理解し、感情のこもった音だ。
緊張した指。
不安そうな顔。
俺はこの時既に…彼女の音に惚れていたんだ。