あくまとメイド!
「さあ、どうしようか?」

え、どうしようかって
行くところ決まってるんじゃ?

変な顔をしていたのか
相模先輩がくすっと笑う。

「だって、こうでもしないと
 デートなんてできないでしょ?」

「デ、デート?!」

「さ、行こう」

そういうと相模先輩は
私の肩に手を回す。

わ、先輩に触られてる・・・。

先輩はデートだなんて
冗談言ったけど、
ちゃんと言ったとおり
新しくできたお店をいくつか見て回る。
服屋さんにスイーツのお店。

今度の新聞で特集するみたいで、
私にも記事を書いたらどうって。

とっても楽しいかったけど、
それ以上に
相模先輩と2人っていうのに
ドキドキしっぱなしだった。

あっという間に時間は過ぎて。

「元気ないね」

「・・・帰ったら怒られなきゃ」

ちょっと憂うつで
思わず口に出してしまう。

「もしかして今日のこと
 OK出てなかったの?」

「あ、いや。
 ちょっと売り言葉に買い言葉で
 ケンカになっちゃって・・・」

相模先輩は心配そうな顔をする。

「大丈夫です!
 何とかなりますよ・・・」

と言いながらも言葉に力がなくなる。

また士狼に何か言われるのが
わかってるから帰りづらい。











< 78 / 100 >

この作品をシェア

pagetop