あくまとメイド!
思わず顔を背けてしまう。

「ひより。
 悪かった」

謝られて胸が鳴る。

「・・・別に。
 関係ないのはホントだし。
 口出しする筋合いはなかったわ」

拗ねたような
声になってしまう。

顔を合わせられずに
うつむいてもじもじしてしまう。

「士狼様、
 守るつもりなら
 ずっと一緒にいなきゃ」

突然更紗さんが言う。

「こんな甘いにおい」

「?」

意味がわからなくて振り向くと、
明らかに顔色を変えた士狼と
目があった。

すっと目をそらされてしまう。



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