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『わかった。でもなんの話?』


なんだか、ほんと萌じゃないみたい



こんな淡々とした態度。




『萌も、みんなも。わたし、なんかした?

いつもと違う態度も嫌な感じで、こないだから変なメールもくるし、前も窓から…』





『しらない、なにそれ。萌じゃないし』





別に萌を疑ってたわけじゃなかった。


むしろその反対で、萌だけはいつもわたしの味方だと思ってた。


だけど、これで一つだけ。この会話で、これだけはわかった。





     萌はわたしを敵視してる





『ね、萌 なんか怒ってんの…?』



  ゴンーーー‥ッ!!



その瞬間、お弁当箱がわたしの頭のこめかみあたりに飛んできた


『あはは!ナイスみか!』

『だって、むかつくやん。こいつ、今更なにゆってんの、朝陽が悪いんやろ!!みんな知ってんねんから!』


制服がミートボールのタレがついて

玉子焼がわたしの上靴の上に落ちた



“知ってんねんから”



萌はうつむいたまま…




『ほんまにわからへん。なんのことなん?』

『おまえまじで最っ低!!!

直人が好きとかいいながら萌が好きな事が分かったら森田に萌のこと悪く散々言いまくって気ぃもたせることばっかりゆって!!最後には森田のことまで!!』





なに、それ    


『あたしそんなん…。しらんっ、て。』


まず、萌に好きな人がいたことも


なにもしらなかったのにー‥


それに…



『いこ。萌』

『う、ん。』







      ーーー森田  優壱




萌が優壱のことを好きだったなんて



わたしは一度だって聞いたことなんてなかったーー







  

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