知的障害者の恋 【超短編】
失踪から3ヶ月―
警察から新たな有力情報が来た。
聞き込み捜査で美和を見かけた―
という情報だった。
そのおばさんによると、美和は昼間、30代くらいの男性と公園に居たそうだ。
凄く痩せて汚い格好をしていたから、声をかけたそうだ―
「お嬢ちゃん、こんな時間にどうしたの?学校は?」
「今日は…休み…。」
「ちゃんと食べてるの?お風呂も…入らなきゃダメよ…。」
「うん…。お腹…空いた…。」
「食べてないの?!ちょっと待ってなさい!」
そう言って、おばさんは美和とその男にお握りを作ってあげた。
美和も男も喜んで、がっついた―
そのおばさんの情報によると、たまにこの公園に現れているそうだ。
すぐ側の廃墟のようなアパートに住んでいる事を聞いた。
美和は囚われの身―
と言うよりは、好きで一緒に居るという感じだったそうだ。