知的障害者の恋 【超短編】
失踪から6ヶ月―
プルルルルル―
一本の電話が鳴った。
「もしもし?」
「えっ?見つかった?よかったぁ~。で、何処にいたの?」
「はぁ~???!」
母の絶句する声が聞こえた。
母は電話を切り、すぐさま私のところに来て、大声で喋りだした。
「美和ちゃん見つかったってよー。それが何処にいたと思う?!駅ビル!!男の人と買い物してたらしいよ…。こっちの気も知らないで、ホ~ントのんきなんだから!!!」
母は怒りながらも、安堵にかられていた。
「そっか…。見つかったんなら良かったー。」
私はやっと罪悪感から開放された気がした―