知的障害者の恋 【超短編】
美和は何一つ文句を言わず、与えられた生活を送っている。
園に入っていれば、仕事もあるし、多少ではあるが国からの補助金も出ているらしい。
この選択が美和にとって、良かったのかどうかは、実際分からないが、私達は選択に間違いがなかった事を祈りたい…
将来、本当に好きな人にめぐり合い、家庭を持ちたいと思ったとき、私は周囲の反対を押し切ってでも、美和の結婚に賛同してあげたいと思う―
障害者も一人の人間だと言う事を分かってもらいたい…
家庭を築くことは、自分達の力だけで生きるものと、大人は勝手に思い込んでしまっているから、すぐに反対したがるんだと思う―
障害者には私達がそっと手を差し伸べてあげてもいいと思う。
別に完璧を目指さなくても、希望を持って生きる事に人生意味があるのだと私は思う…