知的障害者の恋 【超短編】
「麻衣ちゃん!おはよう。」


聞きなれた声―


私が顔を上げて見てみると、そこには従姉妹の美和が電車から降りてきていた―


そっか…。


今日から新学期。。。


「おはよう・・・。」


私は小声で答えた。


美和が今日から、私の住む町にある養護学校に入学するとは聞いていた。


ただ…電車が一緒だなんて聞いていない!


私は知的障害者の従姉妹を持つ子と思われるのが凄く嫌で、今まで従姉妹の存在は隠してきた。


こんな形でみんなに知られるなんて…。


「今の誰?養護学校の制服じゃん。何友~?あははー。」


私の予感は的中した―


友達に小ばかにされながらも、電車に乗った。


美和の馬鹿!美和の馬鹿!美和の馬鹿!・・・・・


私の頭の中はそれでいっぱいだった。
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