空からのメッセージ〜最愛のキミへ〜
「はぁ…」
「どうかしたんですか、先輩」
「うん、最近彼氏に避けられている気がして…私、何か悪いことでもしちゃったのかな……って、えっ!?」
目の前にいたのは翔くんだった。
本人に暴露って!
どうしよう、嫌われたりしたら!
「すみません、最近ちょっと忙しくて。 先輩がそんなふうに思ってるなんて知らなくて…。 本当に、すみません…」
翔くんは目を伏せながらそう言った。
「…良かったぁ。 翔くんに『別れる』とか言われて嫌われたりでもしたら、私どうしようかと思った」
「――っっ、先輩を嫌いになるなんて有り得ないですから、大丈夫…です」
「うん…」
翔くん、やっぱりおかしいよ…。
なんでそんな辛そうな顔をしているの?
不安が積もっていく。
例えるなら、手にくんでいる水が溢れていくかのような…。
まるで、この後にあることを知っているかのように。
得体の知れない、この心のざわめきは……何?