空からのメッセージ〜最愛のキミへ〜
…そっか。
雪斗の言葉の意味がやっと分かった。
先輩が笑顔でいられて、俺が後悔しない方法見つけた。
これしかない。
□■□■
「はぁ…」
先輩のいる教室へと着いたのはいいけど…。
先輩、元気ないな…。
「どうかしたんですか、先輩」
「うん、最近彼氏に避けられてるような気がして…。 私、何か悪いことでもしちゃったのかな……って、えっ!?」
最近俺が忙しかったの、そんなふうに思っていたなんて…。
「すみません、最近ちょっと忙しくて。 先輩がそんなふうに思っているなんて知らなくて…。 本当に、すみません」
「…良かったぁ。 翔くんに『別れる』とか言われて嫌われたりでもしたらどうしようかと思った」
「―――っっ、先輩を嫌いになるなんて有り得ないですから、大丈夫…です」
「うん」
先輩の言葉に動揺を隠せない。
だって、俺は先輩が悲しむ選択を選ぼうとしているのだから。
この言葉を近いうちに先輩に告げるのだと思うと、罪悪感と寂しさが込み上げてくる。
だけど、俺は馬鹿だから…こんなことしかできないんだ。
「先輩、どこか行きたい場所ありませんか?」
これで、最後にするから。
これは俺の我が儘。
先輩といる、最後の時間だ。