空からのメッセージ〜最愛のキミへ〜

過去



「私の描いた空と海の絵あるでしょ?」

「はい、廊下に飾られていた絵ですよね」

「そう…。 あの絵が去年賞を取った美術部の先輩の絵に似てるって、部員の人達に責められたの」

「えっ…」

「その先輩も私の絵と同じ、空と海の絵だったの。
色合いとか、構図が似てるってみんなに言われて…。私が、先輩の絵をマネしたんじゃないかって…。
その日から、仲の良かった友達や先輩がみんな離れていって…私を無視し始めたの。
それがだんだんエスカレートしていって、絵の具が無くなったり、絵の具がついた筆を洗った水をかけられたり…。
絵を描く人にとって、自分の絵をマネされるほど嫌なことはないから。
しかたないよね…、その先輩の絵を見たらあの絵とよく似てたの。
それから数日して、あの絵を描いたバチが当たったのかなぁ。
学校の帰り道に信号無視のバイクと衝突して…それで…………」


どうしよう、泣きそう…

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