空からのメッセージ〜最愛のキミへ〜
「あなたの名前…教えてもらってもいい?」
「あっ、すみません! 俺、1ーEの雨宮 翔(アマミヤ ショウ)です」
「雨宮くん…? あの、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「何ですか!」
「…どうして私なの?」
こんなイケメンなのに、どうして私なんだろう。
しかも年上だし。
「私なんかより可愛い子なんていっぱいいるのに…」
「…それ言い始めると一晩以上かかりますけど」
「えっ…!?」
そ、そんなに!?
「もう一度言います。 先輩、好きです! 俺と、付き合ってください」
「えっと……」
本音を言うと、今日出逢ったばかりで雨宮くんのことよく知らないし…
どうしよう…
「だめ、ですか?」
「――っ!?」
ず、ずるいよ!
そんな捨てられた子犬みたいな瞳するなんて!
雨宮くんに耳と尻尾が見える……。
「わ、たしなんかで良ければ…」
わ〜!!
何言っちゃってんの、私!
「本当ですか!? やった〜〜〜! これからよろしくお願いします!」
そう言うと雨宮くんは私に抱きついた。
うっ…キラキラオーラが雨宮くんから見える…!
…そんなにうれしいのかな?
尻尾があったら確実にブンブン振っていそう。
雨宮くんってなんか…犬みたいな子だなぁ。
「先輩! 先輩のこと…名前で呼んでもいいですか?」
「う、ん。いいよ///」
「希美先輩! 好き、大好きですっ!!」
雨宮くん、言葉が直球過ぎるよ!!///
私は顔を真っ赤に染めた。
「希美先輩、どうしたんですか? 顔赤いですけど…あっ!もしかして熱でも……」
雨宮くんはそう言うと、私のおでこに自分のおでこをくっつけた。
雨宮くんの顔が一気に近づき、私はさらに体温が上がった。
「だ、大丈夫だよ!熱なんてないから」
私は真っ赤になった顔を隠そうと少し俯いた。
「先輩、これからよろしくお願いします!」
雨宮くんは眩しいくらいの笑顔でそう言った。