空からのメッセージ〜最愛のキミへ〜
私は翔くんの手を握り締めた。
だけど、翔くんは私の手を無造作に払った。
それは初めての拒絶。
翔くんに完全に拒否をされたことを意味する。
「しょー…………く、ん」
いや、置いて行かないで!
別れるなんて言わないで。
お願いだから私のそばにいて!
私の中で沢山の言葉がぐるぐると交差する。
口から出かかった言葉は翔くんの言葉で全て押し戻された。
「サヨナラ、先輩。………大好きでした」
有無を言わせない、一方的な別れの言葉。
その言葉が私の声を閉ざした。
遠ざかる翔くんを引き止めることなんて出来ずに、私はその場で泣き崩れた。