気合いの華
「今…」

「あぁ!ミッキーの野郎、心臓狙いやがった…」

倒れてる選手は映っていなかったが、きっともの凄い量の血を吐いたはずだ…

「俺達はしばらくそこに居たから知ってっけどよ…そいつ救急車担ぎ込まれたぞ?」

「ルール的に狙っても大丈夫だけど…あの体格差でそんな事したらそうなるよね?」

「冴島くんの言う通りかも知んねぇよ?あの体格差はせけーだろ?」

「昨日の試合はそれで中断になっちゃったんだよ?」

「ま、等の本人は外行って乱闘加わったってんだからふざけた話しだよな?」

でも感心する点は確かにあった。
まずグラブ同士で当たらない為に腕の隙間に拳を打ち込んだ事。
そしてその時スクリューを入れてガードをすり抜けた事。

体格差の前に、技術的な面でもミッキーの方がずっと強かった事になる…

きっと心臓を狙ってどうなるかもわかってたんじゃないかな?
だからワンパンって言ってたんじゃ…

「ミッキーさんって、強いのはわかったけど…怖い人だね…」

中川さんが悲しそうに言う。

「カズキ、俺はコイツがキックだの喧嘩だのやんのって危険過ぎると思うんだよね?」

確かにね…
「確かに危険な強さしてるね…だから俺達も強くなんないといけないんじゃないかな?」
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