気合いの華



「お、おいカズキ。ヤバくねぇか?」

「はぁ、はぁ。」

「2階から落ちたぞアイツ?」

ルイが急いで割れたガラスから下を覗きこんだ。

「あぁ、大丈夫だ!さいわい下が花壇だから気絶してるだけだろ?」

「お、俺…ヤバいかな?」

「いやっ、サイッコーに格好良かったぜ?ありがとな♪」

「う、うん。」



その後昼休みまで何度か校内放送で俺とルイは呼ばれたが、屋上でバックレていた。



ガチャッ!

「あ、冴島くん。」

「なんだ来てたのか…今日からお前らもここ使っていいぞって言いに行こうとしたのにどこにも見当たんなくてよ?」


冴島くんは携帯を出してメールを打ち始めた。

「みんなお前ら探してたんだぜ?朝から見当たらねぇし、校内放送で呼び出されてるしで不安だった訳よ!」

「あ、ごめん…」

「つか俺らにもアド教えて?」

「あぁ、いいぜ?昨日交換しときゃ良かったな…」


ガチャッ!!

「はぁ~、2人して心配さすなよ?」
「呼び出されてるけどあれ何?」


「あぁ、朝俺とカズキがタバコの事で担任に進路指導室連れてかれてさ…」

「逃げてバックレたとか?」

「いや、行ったんだけどよ…」
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