気合いの華
ミッキーが入り口付近に置いてあった消火器を持ってきた。

「な、何するの?」

「放火ごっこ♪」

「ばっ!危ねぇに決まってんだろ?」

「大丈夫!ガソリンなら今朝から俺が車から抜いてきたから♪」

「抜いてきたって…」

教員の車の事じゃないのかな?

「駐輪場にガソリンのタンクがあんだけどよ?それ持って職員室行かね?」

「行かねぇ行かねぇ!んなもん逮捕に決まってんだろ?逮捕!」

「だから大丈夫だって!ほら♪」

ほら♪と言いながら誇らしげに消火器を見せる。

本当に何を考えてんだこの人は…

「さ、駐輪場まで行くぞ?」

「ねぇミッキー?話し聞いてよ?」

狭川先輩とルイと松戸くんが必死に止めにかかる。

「うるせぇなぁ!俺がやるっつったらやりゃ良んだよ♪」

やっぱ…この人はぶっ飛んでるよ…

「なぁ、カズキはやるだろ?」

「職員室はやるともしかしたら明日の片岡先輩に迷惑かかるかも知んないんでちょっと…」

「なら校庭なんてどうだ?大文字っつってよ~?」

その後俺達は、半ば強制的に駐輪場でガソリンタンクを取りに行ったあと、校庭に来ていた。

「誰か屋上から写メ取って欲しいんだけどなぁ…」

ミッキーがそうぼやいた時に、狭川先輩とルイと松戸くんは一気に声を出した。

「あ!俺やる俺やる♪」
「バカ!俺やるって?」
「俺の方が左腕骨折してっから適任だろ?」
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