気合いの華
「お前らはダメだ!不器用そう…カズキ、この女に頼んどいてくんね?」

「へ?私?」

中川さん、ごめん…

「ごめんね、そうゆう訳だからさ…」

「熱くて汗はかきたくなかったから、別にいいよ?」

「へ?」

「て、てめえ!」
「ミッキーから逃れようとしてんだろ?」

「中川さんは大丈夫だよ?約束は守る人だから?」

「なら今から屋上行ってくれ?俺達は大文字の準備だ!」

「ちょっ!マジでやんの?」

中川さんも協力してくれる訳だし…仕方ないよね?

「ミッキー、何使って燃やすんすか?」

「あぁ、そこら辺にぶちまけちゃって良いぞ?ガソリンだからすぐ燃えっからよ♪」

俺は一直線にガソリンを撒き始めた。

「おいカズキ!」

「こんな面白い写真は滅多に撮れないって?」

「そゆ事!!」

ミッキーも協力してくれてみるみる内に『大』の字が完成した。

「おーい!!行くぞー!?」

屋上で中川さんが手を振る。

「ミッキー、やっちゃっていいっすよ?」

「バカ、その前に一服だろ♪」

ミッキーはタバコに火をつけて吸い始めた。

「カズキにゃ悪ぃが、タバコ吸う人の特権だ♪お前等も早く吸えよ?」

「ま、まさか…そのタバコを?」

ミッキーは煙りを吐きながら言った。

「なら誰かカズキにタバコあげてやれ?別に吸わなくても良いからよ?」
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