気合いの華
「はぁ、はぁ…」

俺は腹を抑えながら立ち上がった。

ヤバい。アバラ折れてるよ…
だが俺は、それを気付かせない為に笑いながら近付いて行った。

「男やのぉ…」

そう言ってジャブの嵐を打ってきた。

1発1発が重すぎ!

その嵐の中、ついにストレートが来た。

今だ!!

アレ!?俺はライトクロスを狙ったが、打ってきたはずのストレートはなく、フックだけが目に映った。

「やばっ!!」

バゴンッ!!

バタッ…

「ちょ、チョロいパンチっすね?」

俺はよろけながら起き上がった。
せっかくスイッチがわかったのに…負けたくないよ!

俺はそのまま1歩前に出ようとした時に激痛が走った。

「っ!!!」

俺は前屈みになって脇腹を抑えた。

コレって…両方…折れてる!?
でもバレたらマズイと思って、平気を装った。

「アレ?もしかして…今ので勝った気で居たんすか?」

「強がんなや?両方折ったんやぞ♪」

やっぱり、バレてたか…

俺はでも絶対負けたくなかった。さっきの時点でミッキーが2人倒して居たから、何としても俺も2人目を倒したかった。

「まだ続けるっちゅーんか?」

「不死身の俺にビビってんすか?…かかって来いよ!!」

相手はそれを聞いて1歩ずつ近付いてきた。

俺は相手に挑発をしたが、今は恐らく、この場から歩く事も出来ない程動くと身体が限界を迎えそうだったので、突っ込んで来て欲しかった。
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