気合いの華
「まだ周りを気遣える体力残ってたんかい?」

「うるせぇ!俺は不死身だ!!」

「去年ワイに負けはったやないけ?」

「あの頃の俺じゃねぇんだ!!」

ミッキーは折れた右手をかばいながら右足で蹴りを顔面目掛けて放った。

シュンッ!!

「スピードが落ちとるねん!もう当たらんわ!」

相手はかわしてから直ぐに前に出てミッキーのこめかみに右ストレートを放った。

「バーカ♪」

シュッ…

ゴキッ!!

左手でのクロスカウンターが相手の眉間に綺麗に入った。

ミッキーは当たる瞬間にスクリューを加えて拳をねじ込んでいた。

「…っ!!」

ドサァッ…

相手はミッキーを見て微笑みながらぶっ倒れた。

「つよぉ…なったのぉ?」

「お前っつー壁があったからだ…感謝するぜ。」

「…」

相手はそのまま目を閉じて気絶した。

ミッキーは倒れている相手を見ながら呟いた。

「ふぅ…思えばあれから長かったなぁ…」

ミッキーは目線を冴島くんの方へと移してから叫んだ。

「こっちは蹴り着いたぞ!!冴島くんも負けんじゃねぇ!?」

その声を聞いて闘っていた2人はミッキーの方を見た。

「アイツ…森岡はんまでやってもうたんか!?」

「俺らのエースは、スゲーだろ?」

そう言いながら冴島くんは口から血が吹き出して咳き込んだ。
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