気合いの華
あれから1週間程が経った。

「あいざいます♪」

「おう、あんま動かねぇ方がいんじゃねぇのか?」

「はは、一応ギプスはついてますから♪それより、もう包帯取っちゃって良かったんすか?」

「俺の回復力をナメんなよ!?」

そう言って右手を見せてきた。
そして、気になっていた事を聞いた。

「あの…あれから松戸くんには渡したんすか?」

「あぁ、渡したらグシャグシャに丸めてゴミ箱行きだったな?」

やっぱりね…

「どうします?その話しみんなにはしない方が良いかと思うんすけど…」

「だな?今みんなピリついてっかんな♪」

そう言いながらミッキーは大きく笑った。
笑い事じゃないんじゃ…

そう。あれからみんな意識を戻し始めて、喧嘩の事が悔しかったらしく、相当思い詰めているようだ。

一応フロッピーに入ってた映像は全部見たけど、みんな1発も当てられずにやられていた。

だが何より驚きだったのは、ミッキーが最後まで勝ち抜いていて、俺達の勝利で終わっていたという事。

「みんなも頑張ってたんすけどね…でもやっぱりミッキーは凄いっすよ!!結果的にミッキーの8連勝で勝てた訳っすから♪」

「カズキだって2人ぶっ倒したじゃんかよ♪」

「俺の場合はミッキーのおかげっすよ?ミッキーの応援がなかったら初戦敗退でしたし…それに、ここまで育ててくれましたし…今の俺があるのはミッキーのおかげっすよ!!」

それを聞いてミッキーは微笑んだ。
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