気合いの華
「バーカ♪カズキにゃ才能があったんだよ?」

「またまた~?」

そんなこんなで楽しく朝食を取っている時に、ミッキーが思い出したかの様に言った。

「あ、そいえば全員のケガが良くなって来たら、ちゃっちゃと帰るってよ?」

そいえばこっちに来てから2週間は経ってるもんなぁ…つってもみんな重傷だからまだまだだろうけどさ?

「みんな重傷だからまだまだじゃないっすかね?」

「いや、1人で歩ける様になりゃ良いだろ?」

「マジすか!?」

ミッキーみたいにみんな回復力早い訳じゃないのに…てゆーかミッキーは何で早いんだろう?

俺は不思議に思ったが、何となく『ミッキーだから』って結論が出た。

「ま、長居し過ぎんのは冴島くんが困んのかも知んねぇけどよ?」

「あ!」

そっか!だってヤクザ組織の施設に一般の学生が長居してるなんて中々無理な話しだもんね…

「つっても帰ってからも、みんな休憩してんだろうけどな?」

「そ、そりゃそっすよ?治ってないんすから!」

「カズキは余裕だろ?」

「ミッキーみたいにそうはいかないっすよ~?」

「…おはよ。」

「おう牧野。」
「ちっす!メシ持って来ないんすか?」

「食欲無くてさ…軽く飲み物だけ飲んだらまた寝るわ。」

そう言ってポケットから缶コーヒーとタバコを出した。

「ごめん、ちょっと吸うよ?」

牧野先輩はタバコをくわえて火を点けた。

それを見てミッキーもタバコをくわえて、牧野先輩が差し出した火でタバコを吸い始めた。
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