気合いの華
俺は早速構えてミッキーを待った。

「俺からいっちまうぞ?」

そう言ってミッキーも構えて、近付いてきた。

シュッ!

俺はジャブをかわして前に出ながら、脇腹にフックを打った。

バシッ!

「残念…」

ミッキーは肘をずらしてガードをするのと同時に、同じようにフックを打ってきた。

バシッ!!

「ど、どしたんすか?いつもみたいなスピードで打って来て下さいよ?」

来るのが読めて、ガードは出来ていたものの、左腕は電流が流れた様に痺れていた。

「成長したな?今までのスパーと変わらねぇスピードだったんだがな…」

そう言ってミッキーが距離を取ってからまた構えた。

なら俺も攻める!!


バキッ!!

「…かはぁ!!」

俺は1歩前に出た途端に吹っ飛ばされていて、2メートル程先の地面に転がり落ちた。

ドサァッ!

それと同時に右の顔面に激痛が走った。

「悪ぃ!ちょっとマジんなっちまった♪」

そう言ってるミッキーを見ると、左腕が振り抜かれていた。

「み、見えな…かった…っすよ?」

俺は驚きが隠せないまま立ち上がろうとしたがアバラが痛んだ。

それでも堪えて立ち上がった。

「み、ミッキー…今まで、手ぇ抜いてまし」
ガクンッ!!

「っ!?」

俺は急に目眩がして膝まずいてしまった。

そのまま俺は立ち上がろうとしたが、今度は完全に倒れ込んでしまった。

「俺のストレート喰らってんだ。脳震盪起きてんだろ♪」

ミッキーは嬉しそうに俺を起き上がらせてくれた。
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