気合いの華
そのままベンチまで連れて行って貰った。

「ミッキー…流石っすね♪」

「カズキはずいぶん成長したなぁ?さっきのガードされたのはビックリしたぜ!」

「でも本気のフックじゃなかったんすよね?」

「俺もカズキをナメ過ぎてたな♪」

「俺もミッキーをナメてましたよ…今までのスパーがミッキーの実力だと思い込んじゃってました…」

「ハッハッハ!鷹は爪が割れるってヤツだ♪」

「ん?そ、そうっすね?」

多分…能ある鷹は爪を隠すって言いたかったんだろうな…

「カズキぃ、さっきの力入ってなかったけど、アバラが痛むのか?」

「いや、確かに痛むんすけど、俺なりに全力でフック打ちましたよ?」

「今体重いくつある?」

「53まで増えましたよ?」

「…俺の半分っきゃねぇんじゃ、俺には効かねぇよ!?」

そ、そうだよね…ミッキーの半分くらいしか無い訳だし…

「冴島くんトコの人には効いたんすけど…ミッキーにはまだ効かないっすか…」

「まぁ無理もねぇ話しだけどな♪」

確かにミッキーって、見上げちゃうぐらい背は高いし、ゾッとするぐらいマッチョだし…

それに比べて俺って…

「俺もガタイ良くなりたいっすよ…」

「ま、気持ちの持ちようだな?」

「気持ち…すか?」

「あぁ、大事なのはココだ!!」

そう言って俺の胸をどついてきた。

「そっすね♪」

俺は改めてミッキーの凄さに気付かされた気がした。
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