気合いの華
「そんなに気に入った?」

「いや、ただ…口が寂しくってよ?」

俺は仕方ないから矢部さんの方を見たが、ずっとビックリした顔をしているからスルーしてカバンの中のビニール袋からタバコとライターを取り出して渡した。

「お!サンッキュー♪期待を裏切らないねぇ?」

「みんなで出しあったんだから、ちゃんと礼言いなよ?」

「サンキュー♪窓開けて?」

「…」

俺は、やれやれって感じになりながら窓を開けた。
本当にタバコがメインで入院したんじゃ…

「ふぅ…なぁカズキ、俺ずっと気になってたんだけどよ…」

「なに?」

「…あ、その前にちょっと席はずしてくれ!」

「…はぁ。だそうです?ちょっとごめんね?」

「う、うん…」

それから2人は部屋から出ていった。

「んで、気になってる事って?」

「情けねぇからあんま言いたかねぇんだけどよ…どうやったら強くなれんだ?」

「…それ俺に聞く?」

「良いから聞かしてくれ!」

「俺は…ミッキーに育ててもらったよ?」

「そんなん知ってるって!じゃなくてさ?どんな事やったらアイツら倒せるぐらい強くなれんだ?」

アイツら…って冴島くんトコの人達の事だろうな…

「気持ちの持ち方…じゃないかな?自分の為に勝つんじゃなくて、仲間の為にって、俺は考えてたけど?」

俺のスイッチは、それと似た様なトコに隠されてた事も知った訳だし…
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