気合いの華
俺は片岡先輩の表情が和らいだのを見て安心した。

「カズキ?今が楽しいか?」

「へ!?まぁ…みんなと出会う前と比べたら、違う世界に居る気がしますけど、めっちゃ楽しいっすよ♪」

「そうか!そりゃ良かった。困った事あったらいつでも言えよ?」

「はい!」

「他のヤツらんトコは行ったか?」

「いや、まだルイんトコにしか…」

「大変だなぁ?金はあんのか?」

「へ?いや、帰りの電車賃ぐらいは…」

それを聞くと片岡先輩は手を伸ばしてガサガサと引き出しを漁り始めた。

「これで手土産ぐらい買ってってやんな?」

そう言って3000円を渡された。

「いや、悪いっすよ!?」

「良いから?手土産もねぇんじゃカッコつかねぇぞ♪」

「でも…」

「んじゃ俺にはタバコ買って来てくれよ?タスポなら貸してやっからよ?」



「…わかりました!でも、今度必ず返しますね?」

「あぁ、んじゃそれで良いから何か買ってってやりな?」

「はい!ありがとうございます♪片岡先輩は確か、セッターってので良かったですか?」

「お、気ぃ効くねぇ♪助かるわ!」

「それじゃ俺、買い行って来ますね?」

「あぁ、自販なら入り口出てコンビニじゃない方歩けばすぐだからよ?」

「はい!それじゃ、また後で♪」

「あいよ~♪」

俺は受け取った3000円とタスポを持って自販機へと向かった。
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