気合いの華
コンコン…

「桜木先輩!?」

「ん…カズキくんか。」

桜木先輩は、包帯だらけなのに腕立て伏せをしていた。

「ちょっ!大丈夫なんすか?」

「そりゃお互い様でしょ?」

まぁ確かに…
でもアバラ折れてるから、俺は激痛で必死になってやっと出来るぐらいなのに…

「俺もいつまでも弱いまんまじゃいけないと思ってよ?」

そう言って立ち上がってベッドへと戻って行った。

「いや…でも程々にして下さいよ?あ、これどうぞ?」

俺は桜木先輩に買ってきたタバコを渡した。

「お!サンキュー♪」

そう言って立ち上がってライターを取りに行って、タバコに火を点けた。

「結構…元気そうっすね?」

「カズキくんに言われたくはないよ?」

「は、はは…」

「なぁ聞いてくれよ?俺彼女出来た♪」

「は!?」

急すぎて俺は変な声を出してしまった。

「合宿中に連絡取ってた子いたって話し、覚えてる?」

「あぁ、そいえば…」

「その子に『帰ってきたけど、しばらく会えそうもない。』って連絡したら、わざわざ江夏に聞いて俺の事捜してさっき見舞いに来てくれたんだよ♪」

「江夏さんに!?」

まぁ色々ツッコミたい所はあったけど、1番ビックリしたのは江夏さんに聞いたって事。

「んで凹んでる俺の心の支えになってくれたって訳♪」
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