気合いの華
桜木先輩の頭の中は愛さんで一杯なのかと思ったけど、みんなの事とか妹さんの事とか気にかけてるから、流石だなぁって感じた。

「はい!それじゃ、お大事に?」




あ、次は隼人先輩の部屋か…

コンコン…

ガラッ!

「あ…どうも?」

「あ、カズキくん!お久しぶり♪」

「お久しぶりです。」

そこには隼人先輩の彼女さんが見舞いに来ていた。

俺、またお邪魔かな…
ここは早めに切り上げるべきかな…

「よぉカズキ!俺の見舞い来るなんて、余裕そうじゃん?」

「いやいや、我慢してでも見舞いは行かなきゃっすからね?」

「あれ?カズキくん怪我してるの?」

「カズキはアバラ7本。俺より重傷だよ?」

「へ?だ、大丈夫なの!?」

「まぁ…」

そしたら彼女さんは溜め息を吐いてから、
「なら良いけど…それより隼人こそ、なんで寝てんのよ!?」

「へ!?いや、普通は入院するんだけど」
「カズキくんなんて我慢して隼人の見舞いに来てくれたのよ?しかも隼人もより重傷なのに!」

「うん、ごめん…」

こ、この2人って、前々から気付いてたけど、立場的に隼人先輩が完全に下なんだね…

「あ、そうだ!隼人先輩、これどうぞ…」

俺は今の空気を打開する為に、買ってきたタバコを隼人先輩に渡した。
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