気合いの華
「舞ちゃん来てた?」

「舞ちゃん?」

って誰だっけ…来てたのは愛さんだったよね?

「舞ちゃんってか、桜木の妹だよ?」

「あぁ!いや、来てなかったっすよ?」

「マジか…桜木のヤツ、心配かけない為に呼んでねんだな?」

め、目が怒ってるよ!

「あ、そうだ!タバコ買って来ましたよ?」

「マジ?サンキュー♪めっちゃ嬉しい!!」

タバコだけでこんなに変わるもんなのかな?

「窓、開けときますよ?」

「うん、助かる…ふぅ。」

「落ち着きました?」

「ん?カズキくんも吸う?」

「あ、いや…」

「そいえば、カズキくんが動いてられんのって、もしかしてタバコ吸ってないから?」

「そんなもんすかねぇ?」

「いやいや、冗談だよ?アバラ折れたら、吸っても吸わなくても、普通動けないって♪」

そう言いながら牧野先輩は笑っていた。

「カズキくんも吸えば良いのに?」

「いやいや、俺はいいっすよ?」

「ふぅ…にしても、みんなこれから強くなってくんだろうなぁ…」

「牧野先輩も頑張りましょうよ?」

「いや、俺はもちろんだけどよ…」

そこから牧野先輩は暗い顔をして話しずらそうにしていた。

「別に無理して話してくれなくてもいっすよ?」

「…いや、カズキくんには話しとくよ?」

そう言って俺の方を向いて、真剣な眼差しになっていた。
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