気合いの華
「それに俺のクラスの連中は、妙に俺に馴れ馴れしく接して来る様んなっちまった…」

「か、関係あるんすか?」

「それが笑えるぜ?この前カズキくんが3組も襲撃したじゃん?あん時俺がクラスを守ったみてぇに勘違いしちまっててよ?」

「でも牧野先輩が居たから3組は犠牲者が出なかった訳じゃないっすか♪」

「ハハハ♪カズキくんが暴れなけりゃ犠牲者なんて出なかったよ?」

笑いながらそう言って来るが、考えてみたら確かにそうだ…

「あん時は…すみません。」

「何言ってんだよ!?カズキくんが暴れなけりゃ、今の俺達はねんだぜ?」

「そ、そんなもんすかねぇ?」

「知ってるだろうが、ミッキーが暴れられなかったって事は、俺や3年の先輩方だって身動き取れなかったって事だぜ?」

「そ、そうなんすか?」

「江夏の野郎にゃ困ったもんだったぜ…まぁ、今だってアイツとミッキーが居るから川中は戦慄に包まれっぱなしだけどな♪」

「まぁ、確かにそんな空気っすね…」

「因みに、カズキくんも入ってんだけどな?」

そう言いながら牧野先輩は、笑ってタバコを窓の外へと投げた。

俺はその後、黙って窓を閉めてから、まだ松戸くんの所に廻ってなかった事を思い出した。

「あ、そいえばまだ見舞い行ってない人いるんで、俺はそろそろ行きますね?」

「ん~?そうか、頑張ってな!」

「はい!それじゃ、お大事に…」
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