気合いの華
「喧嘩しても良いけど、仲悪くなっちゃう様ならしないでね?」

「わ、わかってるよ?」

「えへへ♪」

「な、なに?」

「カズキくんって素直だから分かりやすいよね!」

それって褒めてるのか、バカにされてるのか、よく分かんないよ…

「そうかな?」

「うん。それより、これからどうする?」

あ、そっか…

「一応ルイの学ランでもかけて、今は寝かせてあげよう?全然起きない様だったら、俺達が帰る時にでも起こそっか?」

「看護婦さんにバレないんだったら、このまま寝かせてあげても良いんじゃない?」

「へ?確かにバレないだろうけど…やっぱりバレると思うよ?」

「そうかなぁ?」

「だって夜ルイが眼覚ました時に、矢部さん居たらきっと騒ぎ出すよ?」

「そんなにバカじゃないと思うけど…」

「いや、そんぐらいバカだよ?」

「…」
それを聞いて中川さんは苦笑いだった。

「ま、久しぶりだし一緒に寝かせてあげても良いと思うんだけどね♪」

「それじゃ、私達は帰る?」

「そうしよっか♪」




俺は結局ルイと矢部さんを残して、電車に揺られていた。

「あの2人、結構仲良いよね♪」

俺達は隣の席に座っていた。

「うん、俺もそう思う。」

「なんか良いよねぇ♪」

…じゃあ俺達は?

「あ、明日空いてる?」

「うん?空いてるよ♪」

「それじゃあさ…」

ここは誘っても良いんだよね?

「遊び行きたい♪」

「うん。俺達も…2人でどっか出かけよっか?」

「へ?」

中川さんは驚いた顔をしていた。
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