気合いの華
「早目に戻っとかない?」

「いや、ちょうどトイレ行きたかったからさ!」

「ルイって本当緊張感ないよね…」


俺達は2人でコンビニまで着いた。

「んじゃ、しばらく待ってて!」

「マジかよ!早目に頼むぞ?」

後で呼び出されるかも知れないってのに、何考えてんだよ!

仕方なく立ち読みでもしてる事にした…



「悪い悪い!!お待たせ♪」

「おい、もう30分以上経ってんぞ?」

「あと一捻りの所で中々時間くっちまってよ?」

「聞きたくねぇよ!早く部活戻んないとヤバいって!」

「あ、その前に飲み物だけ買ってくから♪」

「あのなぁ…」


俺達はその後、すぐにコンビニを出た。


「マジで後で返せよ?」

「わかってるって!」


こいつ財布教室に忘れたとか言ってやがるからな…トイレがメインだったのかよ(笑)



「おいカズキ!誰か倒れてんぞ!!」

学ラン着たその人は血塗れになって倒れていた。

「ま、松戸くん?」

公園で倒れてたのは松戸くん。隣の2組にいるヤンキーで、いっつもベランダで寝てるイメージがある…

「け、喧嘩でもしたの?」

「っせーなぁ!話しかけんじゃねぇよ!!」

「いや、つーかひでー怪我じゃん?」

「あ?喧嘩売ってんのか?」

ルイって結構思った事を口にする素直なやつなんだか、危なっかしいやつなんだか…

「だ、大丈夫?」

松戸くんは辺りを見回してから
「この事喋ったら殺すかんな!」
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