気合いの華
「ごめん、遅くなって…」

俺は階段を上ってる途中で中川さんに会った。

「もう、何の話ししてたんだか…あ、ココだから?入って入って♪」

「うん。」

俺は中に入ると、少しビックリした。

女の子の部屋に来るのは初めてだが、想像以上に可愛い部屋だったから入るのが躊躇った。

「どしたの?」

「あ、いや…お邪魔します。」

「もうさっきから家に入ってるじゃん?」

そう言いながら笑っている中川さんだが、カーテンからおそらくメイクをするであろう鏡のある机みたいなのまで、綺麗なのだが生活感のある部屋って感じだし…
何より、ぬいぐるみとかは予想出来たけど、部屋に花を飾ってある所や、壁にはおそらく千枚ぐらいありそうなジグソーパズルが3つ飾られていた。

「綺麗な部屋だね?」

「全然!勉強道具がベッドの上に置きっぱなしだし、CDだって棚の順番バラバラだよ?」

と言いながら笑っていたが、俺は薄々気付いていたが、中川さんって本当に綺麗好きなんだと改めて実感した。

「いつまで立ってるの?」

「あ、うん。」

俺はクッションの上に座って、中川さんとテーブルを囲んだ。

「パズル好きなの?」

「へ?あぁ、アレは小さい頃に遊んでただけだよ?」

小さい頃からあんなに難しそうなパズルを…

今でこそ忘れかけてたけど、中川さんは学年トップクラスの天才なんだと思い知らされた。
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