気合いの華
「ミッキーも、そんな事言ってたよ?」

「アイツ入院してんじゃないの?」

「へ?してないよ?」

「あ、そいえばカズキも何で入院してないの?確か骨折ったって聞いたけど?」

「あぁ、ギプス着けてるから、入院までは良いかなぁって。」

「…カズキらしいじゃん?」

「へ…そう?」

「それより、ソイツらどうすりゃ良いと思う?」

「ん~…」

でも裕美さん達は、ミッキーを襲おうとしていたと聞いてやった事だし、別に悪気があった訳じゃないみたいだし…

「田渕先輩…気持ちは分かります。分かりますけど、ミッキーの事はミッキーだけが悪い訳じゃないんすから、許して貰えませんかね?」

田渕先輩は、倒れ込んで動かない2人を見てから
「…ごめん。」
と呟いた。

俺は困って裕美さんを見た。

「放っときなよ?どうせ川畑は負けないよ♪」

確かに…

「田渕先輩?俺、後輩として悔しいっすよ!もっと早くに気付いてやれなかった俺自身が情けなくて。」

「…」

「でもこれ以上ミッキーの事悪く言う様なら…その時は冗談じゃ済まないっすから?」

「…ミッキーは、殴られて当然の事やって来た。それは分かってくれるよね?」

「…すんませんけど、分からないっすね。」
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