気合いの華
俺はとりあえず何度も頷いた。

立ち上がろうとした松戸くんだったが、崩れてしまった。

「無理すんなって!とりあえずベンチまで連れてってやっからよ?」

「てめえ喧嘩売ってんのか!?」

「違うって!放っとけない質なだけ!カズキそっちの肩組んで?」

「う、うん!」


俺達は公園のベンチに向かって行き、松戸くんを座らせた。

「悪いな…」

松戸くんは疲れてぐったりしている。

「これじゃ家帰れねぇだろ?俺ん家止まってけよ?」

「ルイ、大丈夫なの?」

「放っとけないって言ったばっかだろ?」

「チッ!鬱陶しい野郎かと思ったら、おまけに男気溢れてんじゃねぇか!」

「男気?」

「今日は泊めて貰うっつってんだよ?」

「よ、良かったじゃん。ルイん家近いからすぐ行けるよ!」

「じゃあ今日は3人で泊まりだな♪」

「って俺も?」

「連れねぇ事言ってんじゃねぇよ!なぁ?」

「あぁ、カズキも泊まりだ♪」

部活は?って思ったけど、松戸くんもそう言ってるから、泊まらない訳にはいかないよな…

「じゃあ俺、教室行ってルイの財布持って来ようか?」

「あぁ、頼む!!」
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