気合いの華
「でもバスケやる時ゃやれよ?」

片岡先輩は真剣な眼差しで俺に言ってきた。

「べ、別にやる時はやりますよ?」

「なら今やった方がいいぞ?」

「なんでっすか?」

片岡先輩はため息をついてからダンベルを下ろした。

「ヤンキーんなんのも良いけどよ…1番大事なトコ忘れちゃいけねぇよ?」

「それって…」

片岡先輩がタンクトップを脱いで、汗をタオルで拭きながら
「男として仲間ってのが1番大事なんだよ!ルイからしてみりゃ、お前が違う奴と連るむ様になって遠い存在になってきてるはずだぜ?」

ルイの気持ち、か…
確かに毎日一緒にいた仲なのに昨日なんて連絡も入れずにバックレちゃったし…

「それがわかる様になりゃカズキも一人前のヤンキーだろ?」

「そう…すね!片岡先輩、今から一緒にルイん所行きませんか?」

「あぁ、行こうか!」

俺はダンベルを置いて急いでバッシュを履いた。

片岡先輩って結構面倒見の良い人だったんだな…
それに大事な事を忘れかけてた。

片岡先輩もバッシュを履いて、俺達は体育館に向かった。


ガラッ!!
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