気合いの華
もしかして俺の事かばってくれようとしてるのかな?片岡先輩って実は優しかったんだ…

「じゃあ片岡、てめえから殴ろうか?」

「ちょっ!冴島くん、片岡まで殴る必要は!」

周りの人達が片岡先輩を守ろうと口を挟んだ。

「コイツは後輩をかばおうって腹なんだろ?だったら殴ってやろうじゃねぇか!!」

冴島くんが腕を振り上げた瞬間ヤバいと思って目を瞑った!


バキッ!!



「は?」

「お、おい!カズキ!何でお前…」

俺はよく解らなかったが、気付いたら片岡先輩の前に走っていた。


「片岡先輩、俺なら平気っすよ!」

メチャクチャ痛かったが、我慢して顔を擦った。

「コイツ…」

「冴島くんのパンチ喰らってんのに…」


「…フッ!」

「さ、冴島くん?」


「良い根性してんじゃねぇか!名前は?」

「す、杉山一毅。」

「悪かったな、殴っちまって!」


「へ?」


周りにいた人達も顔が穏やかになってる…

「杉山、お前の根性!気にったぜ♪」
冴島くんは少し笑ってたのかな?そんな感じの顔をしていた。

「冴島くん、コイツも入れてどっか遊び行かない?」


「え?それは…」

「ダメダメ、コイツは部活熱心だからよ!なぁ、杉山?」

「あ、いや今日はちょっと…」

「んあ?どうかしたのか?」

「と、友達の家に泊まりに…」
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