気合いの華
『それでは選手入場…赤コーナー!!スギヤマ~~!、カ~~ズキ~!!』

俺はちょっと歩いてリングに上がった。

光りに包まれる感触が肌を通って全身へと行き渡る感じがした。

「よ!カズキー!!」
「目立ってんぞ~?」
「ぶちかませ~!!」

『続きまして青コーナー!…』

相手がリングへと上がってきた。
最初の試合と言う事もあり、レフェリーが観客に試合のルール等を説明している。

いつもミッキーに言われたよな…
ナメられちゃいけねぇ。ナメられちゃいけねぇ。ナメられちゃ…

「いけねぇよな?」

『ん?何ですか?質問でしたら…』

俺は強引にマイクを盗った。

『俺は川中のカズキだ!今からコイツを…ぶっ殺す!!川中ナメんじゃねぇぞぉ!?』

「ウォー!!」
「やってくれるぜカズキ~!!」
「てめえ女いるからってよ~!!」
「見せつけんじゃねぇ~!!」
「川中見したれや~!!」

『お静かに!お静かに!言い忘れてました!暴言や勝手な言動は減点対象となりますので~!』

レフェリーの声など聞こえるはずもなく、色んな声が飛び交っていた。

俺は辺りを見渡す…
あ、ルイ達だ!!

「カズキ~!!」
俺は手を振っておいた。


この歓声の中で試合が出来る…
サイッコーじゃん♪
< 94 / 332 >

この作品をシェア

pagetop