わたるんといっしょ


「あ、そんな気にしないでくださいっ。どうせ使い捨てキャメラさんですから――こらっ、3カメさん!あっしの血を吸わないでくださいよっ」


ぺしんと首もとを叩く分福だった。


「……」


怒らないわたるんは寛大なのです。


「さてさてっ、トーマさんの写し身たるわたるんさんに、最近した悪事を聞きましょうかねっ」


「特に何もしていませんが。分福さんは、トーマさんの知り合いなんですか?」


「知り合いも何も、トーマさんは妖怪界では指折りの悪党ですからねっ。よくスキュープを起こすので、そのたんびにあっしがインタビューしに行くんですっ」


ようかいかいの語呂を気に入ったのはさておき、藤馬はどこでも悪党スタイルなのかと思う。


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