文目剣術部【参】

だがその日は丁嵐は風邪を引いて休みだったためまだその事を知らない

まぁバレたとしても大丈夫だろうと俺は中学で出来た友達を信じていた

だがまた馬鹿だなって思い知らされた

「薊…あのさ金貸してくんない?」

放課後同じグループの1人の男子が俺に頼んできた

「え?何で?無理に決まってるだろ?」

俺は断った

だがその瞬間もう1人が「何だと?!」と俺の胸ぐらを掴んできた

「お前の家金持ちなんだろ?ならさ少し貸してくれたっていいじゃんよ?それとも貧乏人馬鹿にしてる訳?可哀想だなぁって」

「違う!そんな事思ったりしてない!だけど金は…金だけは駄目なんだよ!あれは俺の金じゃねぇ!親のなんだ!」



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